……やはり、もう高齢オタク嗜好なのか?

うん、このカテゴリ分けは我ながら素晴らしい。
 
最近、砂沙美とか、ときメモOLとか観ていると、かなり素直に楽しめている自分がいる。
いや、作りが面白いんだよなあ。砂沙美なんか、まるで週刊マンガのようなどんでん返しが、頻繁に撒き散らされてたりするし。物語中でキャラに何をさせるかが、結構マトモに機能してるなあ、と。
しかし以前は、この手のをもう少し蔑んでいた様な。という訳で、普通に歳相応にオタクとしての劣化が進んでいるのかなあと、ふと悩ましく思えてきた。
ただ、ほんの少し前と最近とで、深夜アニメの内容がかなり変わったという気がしないでもない。俺が本来好きだったオサレ系とかギャグアニメとか、如何にもサブカル人種が好むか徹底的に貶すかするような種類のアニメが、結局そんなに視聴者や売り上げ確保出来なくなって、深夜放送以前のようにOVAとして展開される場合が多くなってきたような気がする。そして相変わらずなのが深夜で無いと放送出来ないエロゲ物とか、減ったそれらに代わって伸び始めた本来夕方向けだったライトノベル原作とか、あと子ども向けなんだかおっきいおともだち向けなんだかようわからんどっちつかずな印象の萌えキャラ物とかが、深夜アニメの主流となったのが現状か。で、夕方の時間帯は、ゴールデンを追い出されたジャンプ物に支配されてたり。
結局、自分の好きだった種類の実験的なアニメが、メインストリームたる地上波放送局で流されるというラッキーな時代は終わって、ちゃんとカネ出さないと観られない世の中になったんだなあ、と。だから、そこに能動的にならない俺とかヌルい連中は、現状の中で妥協できる範囲に半ば適応しかけてるのかも知れないなあ、と。それが、上の世代のオタクみたいな好みに近づくのは、まあそういう流れなんだろうな、と。
どっちにしろ、アニメでも目新しい事がやれる、という雰囲気は消えた気がする。むしろ、やり尽くされてしまったのかも。まあ、それはそのうち、もしかすると既に、ライトノベルなんかにも起こる現象かも知れんが。
で、結果として、歳相応にキモいオッサン化が自分に始まりつつあるのか、そう思うとなんというか、「因果応報?」みたいな。しかしそこでまた、似通った内容のU帯アニメやラノベやエロゲで、好みが固定している同年代以下のオタクも、結局一所に停滞しているっつう意味じゃ同じ穴のムジナだよなあ、とか考えたり。結局、狭義の「オタク」でいるという事は、嗜好を固定化する事、もっと雑で乱暴な言い方をすれば成長性を放棄する事、……なのかもなあ、と。そして、オタクとして「濃くなる」という行為には、そこに「再発見」はあれど「新発見」は無いような気がしてならない。でも別に、「ヌルくてオッケー」と言いたい訳でもないよ。
結局、自分が面白いと思えるものに対して理由付けが欲しいから「オタク」なんだろうけど、やっぱりある程度自分の好みや活動に対して批判的にならんといけんよなあ、そして自分から好みや活動の幅を拡げる努力はせんといけんよなあとつくづく思うんだが、……やっぱり多くのオタクはそこら辺の理解が無い気がする。
 
まあ、そんなことはオタクに限りません、という言い方も出来るが、執着心とか惰性の問題が、オタク連中にはより前面に現れるからなあ……、と思ったり。やはりオタクは子どもである。もしくはカッコ悪いオトナである。しかし、よう考えりゃ大抵のオトナは子どもであり、カッコ悪いオトナでもある。
 
幾ら言葉を重ねても、やっぱりオタクはオタクであり、ある部分ではやはり見苦しい。その見苦しさを開き直るにしても、その開き直りがまた見苦しかったりする。悟りの境地は程遠い。むしろ悟ったら人として終わっているオタクの完成かも知れない。それは、ある意味理想的だが、そんな人間は100人中1人居れば十分です、エンターティナーとして。他の人はそうそうなれないんだから、もう少し真っ当な人生も検討してみた方がいいかも知れません。
 
はい、「どうでもいいけど」シリーズでした。