筒井康隆『時をかける少女』

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

漢字表記されてない言葉が多いな、と思ったら元々中高生向けに書かれた小説だったのですね。途中で気付き、解説まで読んでからやっぱりかー、しかし今日まで読んでいなかったという。
時をかける少女』『悪夢の真相』『果てしなき多元宇宙』の3作品は収録されてましたが、新旧で違いとかあるんだろうか?
時をかける少女』のノスタルジックな青春ドラマはいいなあ、シンプルなのに一言一言がよく選び抜かれてて、感情や雰囲気がすっと伝わってきますね。それにしても3作品とも女の子視点が可愛らしくて生き生きとしてて堪りませんね。
『悪夢の真相』は分かりやすく心理学のツボを描きながら、面白いストーリーが組み立てられていて、まるで児童文学のお手本かと思いました。
そして、ひねくれ具合で妙に気に入ってしまったのが『果てしなき多元宇宙』。いやあ、これどこまでも続いちゃいそうな話で、大好きなんだよなあ。
それにしても、女の子が可愛いなあ・・・。最近のキャラクタと比べて、変な刺々しさとか必死さとか冷め具合とか、そういうのが無くていい。