グレッグ・イーガン『宇宙消失』

宇宙消失 (創元SF文庫)

解説も読みましたが量子力学さっぱり分かりません！
中盤を過ぎた辺りから「これって方向性は『幼年期の終わり』か？」と思いながら読んだが、その思い込みはあながち間違いでもなかった気がする。『幼年期の終わり』のオーバーロードみたいな存在は出てきたし、山場の展開はかなり『ブラッド・ミュージック』っぽいし、オチが違うものの漂う雰囲気はこの二作品にかなり似ている。
理屈が分からなくとも雰囲気でなんとか読めて、結構楽しめる作品だとは思うけれど。主役を元警官にすることで、アクション部分を上手く混ぜてバランスが取れているという感じ。
ただ、読後に疑心暗鬼にとらわれても知らないよ、なんてな。
バリエーションは無数。確証なんて分からない。