ルーディ・ラッカー『ウェットウェア』

ウェットウェア (ハヤカワ文庫SF)

ウェットウェア (ハヤカワ文庫SF)

なんだこれ、ラストが軽くグダグダっぽいぞ。でも面白かったんだけどね。なんとなくディックの『火星のタイム・スリップ』をなぞったような結末が。
『ソフトウェア』の続編。誰が主人公かというと、前作より引き続いてステイ=ハイなんだろうけど、ステイ=ハイなのか?登場する全てのキャラクターにそれなりの役割が与えられているから、別に誰が主人公とかどうでも良い感じがする。騒動こそが全てという印象。そして騒動の中で先端技術が意味を成してくる感じ。
言葉のテンポ良さ、行き当たりばったりな展開、懲りない面々、デタラメでかっけー架空スラング、全くもって面白い。あまりにも糞ったれで面白い。
それにしてもまるで適者生存・弱肉強食みたいな話だなあ。技術も人物も。