有川浩『図書館戦争』

図書館戦争

図書館戦争

なるほど月9とは言いえて妙。竹を割ったようなキャラ達と、軽妙な文体、作者の提示する一本気な思想、分かりやすく熱血。
4章の作りなんかは、うまく子ども視点のみで再構築すればそのまんま児童小説になりそうだなあ。
個人的には良化委員会側の視点や歴史も、バランスや物語の深みとして提示して欲しいなあ、とか思ったり。
今の世の中を風刺する、旬な本として楽しんだ。表現規制に対する雰囲気が、どっちつかずな昨今だからエンターテイメントになる感じ。
あと、「これを読んだら次は『華氏四五一度』ですよ」とか、人にそういうSF布教をした方はどれぐらいいるのかが気になるがまあそれがどうしたという話ですがなにか。
 
あ、こういうのでうっかり「キャラ萌え」って表現で一括りするとイヤな泥沼っぷりを味わうからやめた方がいいよ、つうか優越感ゲームだよ、それ言ってる方もボキャ貧だよ、まあぶっちゃけそんな話はつまんないからやめようか。だね。